この本はもはや…!
本屋に立ち寄りました。
白地に赤文字の一角に目に
谷崎潤一郎 著の本の数々です。
あれはもはや大人の本!
この本をみて以前友人が声高らかにこう言い放ったのを思い出しました。果たしてそうなのでしょうか!?
ドMの小説家!?
谷崎潤一郎の作品には「女性を崇拝」する思想がみられると言われますが、この『痴人の愛』はその特徴がよく表れています。その行きすぎた崇拝から「ドM」なんて言われたりもしてますね…
ちなみにDVD版のパッケージは
こちら↓
これは妻ナオミを乗せて馬ごっこをしているところです。
最初は子どものナオミを乗せて無邪気に遊んでいました。
しかし、作品の後半ではどうでしょう。
もはや自分が馬となってナオミに乗ってくれるよう懇願するように…。
「じゃあ、己を馬にしてくれ、いつかのように己の背中に乗っかってくれ、どうしても否ならそれだけでもいい!」
私はそう云って、そこへ四つン這いになりました。
面白かったポイント
- ダメだと思いながらもナオミを追いかけ続ける譲治さん(主人公)に「もうやめとけよ!」と何度も心の中で叫びたくなる。それでも止められないところが悔しくもあり愛おしい。
- ナオミはナオミで譲治さんを焦らして焦らして焦らしまくる。どこまでも計算的で男を騙して上手く生きている姿がもはや爽快。
最後に
次はナオミがどうでるか!?
譲治さんは!?
と終始ワクワクしながら読むことができました。
まだ手にとっていない方は是非読んでみて下さい。
ちなみに「もはや大人の本」というのは少々言い過ぎですね(^_^;)
私個人としては、ナオミを描いた文章、譲治さんの心の葛藤を描く文章は実に美しいです。